【2人家族向け】太陽光発電3kwの設置費用はいくら？1日の発電量も紹介

「3kWの太陽光発電はどの程度の経済効果があるの？」

「3kWの設備は何人家族におすすめ？」

3kWの太陽光発電は、2人家族が生活できる程度の発電量を担保でき、初期費用も比較的安価で経済効果も期待できます。ただし、設置状況によって発電量が担保できなかったり、3kWでは最大限の効果を発揮できなかったりするケースもあります。

導入後に「想定より効果が感じられなかった」と後悔しないためには、3kWの設備に関する知識を得ることが重要です。

そこで本記事では、3kWの太陽光発電の費用相場や設置面積、費用対効果のシミュレーション結果を紹介します。さらに、ご自身の場合に3kWの太陽光発電が適しているか確認する方法も紹介するので、ぜひ参考にしてください。

なお、太陽光発電の発電量についてより詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

太陽光発電の容量3kWは何人家族におすすめ？

3kWの太陽光発電は、2人家族におすすめです。2人家族の場合の月間平均電気使用量は300kWh程度で、3kWの太陽光発電の平均的な月間発電量とほぼ同等になります。

ただし、2人家族でも日ごろの電気使用量が一般家庭より多い場合などは、3kWでは足りない可能性があります。そのため、世帯人数よりも直近の月間電気使用量を重視し、何kWの太陽光発電なら足りそうかを考える方がおすすめです。

3kWの太陽光発電に必要な面積

3kWの太陽光発電を設置する場合、20平方メートル前後の面積が必要となります。太陽光パネルの枚数で考えると、400W程度の太陽光パネル約8枚分です。

ただし、太陽光パネルはメーカーや製品によってW数が異なるため、必要となる枚数は購入した製品によって変わります。また、太陽光パネル8枚を並べる場合は、パネル4枚を2列にして並べることが一般的です。

なお、屋根の形状が特殊で太陽光パネル4枚を2列で並べられない場合は、設置が難しいこともあります。ご自宅の屋根の場合、3kW分の太陽光パネルを問題なく並べられそうか知りたい場合は、業者への相談がおすすめです。

3kWの太陽光発電は1日の電力を賄える？

3kWの太陽光発電のみを自宅に導入した場合、発電した電気のみで1日の電力を賄うことは難しいでしょう。なぜなら、太陽光パネルが発電できるタイミングは太陽光が射している時間帯に限られ、夜間や悪天候時は発電できないからです。

ただし、蓄電池などを併設しており、余剰電力を溜めて使い回せる場合は別です。蓄電池の容量が適正で太陽光パネルの発電量も担保できている場合は、1日の電力を発電した電気だけで賄える場合があります。

なお、蓄電池を利用した場合でも、発電量が電気消費量に追いついていないと1日の電力は賄えません。発電量の目安は下記の方法で確認できるので、ぜひ参考にしてください。

発電量の計算方法

太陽光パネルの発電量の目安は、下記の式を用いて計算することが可能です。

設置箇所の1日あたりの日射量×太陽光パネルの容量×損失係数（0.8）×年間日数365日

損失係数とは、太陽光を電気に変換する際に生じる損失のことです。仮に1日あたりの日射量を4kWh、太陽光発電の容量を3kWとすると、下記の計算式になります。

太陽光パネルの容量3kW×1日の日射量4kWh×損失係数0.8×年間日数365日＝年間発電量3,504kWh

なお、日射量は太陽光パネルの設置箇所や地域によって異なります。そのため、大体の日射量を知りたい場合はお住まいの地域の平均日射量などを参考にし、計算してみるのがおすすめです。

より現実的な日射量を知りたい場合は、業者へ相談するのが良いでしょう。

3kWの発電量目安

3kWの発電量目安は、計算方法の項目で紹介した計算式で算出可能ですが、ある程度一般的な発電量の目安も存在します。太陽光発電協会JPEAによると、太陽光発電の一般的な発電量目安は下記の通りです。

これを3kWに換算した場合、下記が一般的な発電量目安となります。

ただし、上記はあくまでも目安であり、必ずしもすべての家庭で上記の発電量を担保できるわけではありません。設置条件がどの程度適しているかによって変動するため、その点は留意しておきましょう。

3kWの太陽光発電を設置する際の費用相場

資源エネルギー庁によると、太陽光発電にかかる1kWあたりの費用相場は2024年時点で29.5万円とされています。つまり、3kWの場合は総額で平均88.5万程度が相場です。

また、新築に設置する場合と既築に設置する場合でも相場はやや異なります。新築だと28.6万円/kW、既築だと32.6万円/kWです。

これを3kWに換算すると新築で85.8万、既築で97.8万となります。なお、これらの費用には下記の内訳が含まれており、メーカーや業者によって大きく費用が変動する点には注意が必要です。

内訳	3kWの場合の相場
太陽光パネル	約42〜90万円
パワコン	約12万円
架台	約10〜15万円
工事費	約20〜40万円
その他	・消費税10％分など ・保険に加入した場合や補助金の申請代行を行った場合などは別途費用が掛かる
状況によって追加でかかる費用	・蓄電池を導入した場合などは追加で蓄電池代が掛かる

3kWの太陽光発電で電気代はいくらお得になる？

3kWの太陽光発電を下記の状況で導入した場合、どの程度の電気代を削減できるのかシミュレーションしていきます。

それぞれ実現できる電気代の削減額は大きく異なるので、導入費用を踏まえた上でどちらの方がお得そうか検討してみてください。

太陽光発電のみ設置する場合

3kWの太陽光発電を下記の条件で導入したと仮定し、電気代の削減額をシミュレーションしていきます。なお、シミュレーション条件の年間発電量や自家消費率は、一般的な目安を参考にしています。

まずは、自家消費できる発電量を求めていきます。

年間発電量3,000kWh×自家消費率30％＝自家消費できる年間発電量900kWh

上記を月間で換算すると、1ヶ月で自家消費できる発電量は75kWhです。これを月間の電気使用量別に分け、スタンダードSプランに当てはめると、電気代の削減額は下記の通りとなります。

月間の電気使用量	月間の電気代削減額	年間の電気代削減額
120kWh以下の場合	2,235円 ※75kWh×29.80円	26,820円
196kWh以上300kWh以下の場合	2,730円 ※75kWh×36.40円	32,760円
376Wh以上の場合	3,037円 ※75kWh×40.49円	36,444円

年間の電気代削減額が3万円前後となるため、3kWでも十分な節約効果が期待できると言えます。さらに、余剰電力分70％（年間2,100kWh）を15円/kWhで売電した場合、年間で約31,500円の収入を得られます。

ただし、売電価格は時期によって改定される上、年々減少傾向です。そのため、上記の売電収入額より低くなる可能性が高いと考えておきましょう。

蓄電池を併設した場合

太陽光発電と蓄電池を併用すると、余剰電力を自家消費できるようになるため、自家消費100％も実現可能になります。今回は、自家消費率100％が実現できたと仮定し、下記のシミュレーション条件に沿って電気代の削減額を算出していきましょう。

自家消費率100％のため、年間の発電量3,000kWhはすべて自家消費することになります。つまり、月間250kWhの発電量を自家消費する計算です。

この250kWhをスタンダードSプランで消費する場合、本来月間でかかっていた電気代は下記の通りとなります。

120kWh×29.80円（スタンダードプランSの〜120kWh時の金額）＋130kWh×36.40円（121kWh〜300kWh時の金額）＝本来かかっていた月間の電気代8,308円（＋基本料金）

これを年間で換算すると99,696円（＋基本料金）です。つまり、年間で99,696円（＋基本料金）もの電気代を削減できるということです。今回の場合は自家消費後に発電した電力が余らないため、売電収入は得られません。

また、今回のシミュレーション条件は、発電量や自家消費率が良好な場合の数値を仮定しています。そのため、実際の削減額はこれより低い可能性があることは理解しておきましょう。

3kWの太陽光発電はどの程度の売電収入を得られる？

3kWの太陽光発電で得られる売電収入は、発電量や自家消費率、年度によって異なります。2025年度の初めから9月までの10kW未満の売電価格15円/kWが1年間続くと仮定した場合、年間の売電収入額は下記が目安です。

なお、年間消費電気量が上記より少なく、電気が余る場合は自家消費率100％でも売電収入を得られる可能性があります。また、売電価格は年々下降傾向にあるため、今後は上記の売電収入額よりも低い収入となる可能性が高いでしょう。

3kWの太陽光発電を導入するメリット・デメリット

3kWの太陽光発電を導入すると電気代削減効果などが期待できる一方で、デメリットも存在します。ここではメリットとデメリットの両方を紹介するので、よく比較した上で導入するか検討してみてください。

3kWの太陽光発電を導入するメリット

3kWの太陽光発電を導入するメリットは、下記の通りです。

3kWは住宅用太陽光発電の中でも容量が小さい方であり、4kWや5kWの設備よりも比較的安価で購入することができます。また、容量は小さいものの一定の電気代削減効果や売電収入も期待できるため、費用対効果も良いと言えるでしょう。

資金が潤沢にあるわけではないものの、太陽光発電でできるだけ経済効果を得たい場合は、3kWの導入がおすすめです。

3kWの太陽光発電を導入するデメリット

3kWの太陽光発電を導入するデメリットは、電気代削減額や売電収入額に限界があることです。

前述した通り、3kWは比較的容量が小さい部類に入ります。そのため、設置環境が良く大量の発電量が期待できる場合、3kWより大きい設備にした方が経済効果が高くなる可能性があります。

ご自身の場合、3kWで十分な経済効果が得られるか知りたい場合は、業者へ相談してみるのがおすすめです。具体的なシミュレーション結果などを元に、プロ目線でのアドバイスを得られるでしょう。

3kWの太陽光発電を導入した人の体験談

続いて、実際に3kWの太陽光発電を導入した人の体験談を見ていきましょう。まずは、蓄電池と併用している人の体験談です。

太陽光3kW蓄電池9.8kwhの5月の実績は…

発電:352.1kWh

シミュ比:97.0%

消費:252.4kWh

自給率:139%

充電効率:89.0%

買電:53.594kwh

売電:141kwh

太陽光パネル付いてるのに訪問営業が来た回数:1回（累計3回）

出典：X

発電量は352kWhと一般的な発電量目安よりもかなり大きく、3kWにも関わらず発電量が担保できているのが分かります。また、蓄電池を併用することで自給率が140%近くにもなっており、この数値であればかなり高い経済効果を得られているでしょう。

続いて、3kWの容量では発電量が足りなかったと感じている体験談です。

晴れた！ 今のうちに充電開始🔌🔋😎

3.3kwパネルを載せても2kwくらいの出力なので、もっと太陽光パネル載せたらよかった#プリウスPHV😩

出典：X

上記2つの体験談から分かる通り、同じ容量の設備を設置していても状況によって足りるかどうかが変わります。そのため、一般的な目安で考えるのではなく、ご自身の状況に合った容量の設備を選ぶよう心掛けましょう。

3kWの太陽光発電の初期費用を抑える方法

3kWの太陽光発電を初期費用を抑えて導入したい場合、下記の方法がおすすめです。

できるだけ早く確実に元を取るためにも、試せる方法はすべて試してみましょう。

コスパの良い製品を選ぶ

太陽光発電の初期費用を抑えたいなら、コスパの良い製品を選びましょう。太陽光発電は、同じ容量でもメーカーや製品によって値段が大きく変わります。

これは、メーカーや製品によって性能の高さが異なるからです。とはいえ、性能が高くてもコスパが良い製品はあります。

そのため、無理に安価な製品を選ぶのではなく、希望の性能を備えた製品の中からできるだけ安価なものを選ぶのが良いでしょう。

補助金を活用する

太陽光発電の補助金を活用すると、さらに初期費用を抑えることが可能です。国や県、多くの市区町村では、太陽光発電の補助事業を実施しています。

補助金の中には併用可能なものもあるため、できるだけ組み合わせて利用するのがおすすめです。そうすれば、補助金の総受給額を増やせます。

また、補助金の申請に不安がある場合は、太陽光発電業者へ代行申請を依頼することも可能です。補助金の採択率が高い業者を選び、できるだけ確実に受給できるようにしましょう。

なお、太陽光発電の補助金一覧は下記の記事で紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

自社施工の業者を選ぶ

太陽光発電の初期費用を抑えたいなら、自社施工の業者に依頼するのもおすすめです。自社施工の業者なら外注費が不要となるため、その分工事費を抑えられます。

ただし、価格の安さだけで業者を選ぶと施工不良のリスクがあります。そのため、できるだけ口コミなども確認し、信頼できる業者かどうか判断するのが良いでしょう。

また、自社施工を行っているかどうかは業者の公式HPで確認可能です。もしHPに案内がない場合は、実際に問い合わせてみましょう。

太陽光発電の設置ならトベシンエナジーにおまかせ！

太陽光発電の導入なら、トベシンエナジーへおまかせください。トベシンエナジーは、関東に16店舗を展開し、太陽光や蓄電池の導入をサポートしています。

補助金採択率が94.2％と業界でも高い水準を誇っており、300万円超えの補助金実績もあります。また、保証期間も20年間と業界トップクラスの内容であり、アフターサービスも充実度が高いことが強みです。

Googleの口コミ評価は★4.7と高く、様々なお客様から厚い信頼を寄せていただいています。関東圏内で太陽光発電や蓄電池の設置をご検討中なら、ぜひトベシンエナジーにおまかせください。

3kWのおすすめ太陽光パネルメーカー

ここでは、コスパの良い3kWの太陽光パネルメーカーを紹介します。

メーカー	製品	公称最大出力	変換効率	kW単価	3kW分の価格
ネクストエナジー	NER120M340J-MBモデル	340W	20.2％	最低21.3万円～	63.9万円～
トリナソーラー	ー	ー	ー	24万円前後	72万円前後
ソーラーフロンティア	SFK185-Sモデル	185W	15.1%	最低25.2万円～	75.6万円～

上記の表の変換効率とは、太陽光をどの程度効率的に電気に変換できるかを数値化したものです。数値が高ければ高いほど発電効率が良いため、性能が高い製品だと言えます。

また、今回は低価格でコスパの良い製品を紹介しているので、3kWの設備の相場はもう少し高くなると考えておきましょう。なお、メーカーや製品ごとに上記以外の性能も異なります。

目星を付けているメーカーがあれば、その製品も含めてコスパの良さを比較してみてください。

3kWの太陽光発電に関するよくある質問

3kWの太陽光発電に関するよくある質問について、回答していきます。

費用の回収速度などについて知っておくとより安心して導入できるため、ぜひ参考にしてください。

3kWの太陽光発電で元は取れる？

3kWの太陽光発電なら、基本的には元が取れます。3kWの設備を90万円で導入して年間の電気代削減額が3万円、年間の売電収入が3万円だった場合、15年程度で元が取れる計算です。

ただし、今後のFIT制度や卒FIT後の売電価格の下落を考えると、もう少し元を取るまで時間がかかる可能性があります。とはいえ、太陽光発電の寿命は25年前後のため、高確率で元が取れると考えて良いでしょう。

3kWの設備を導入しても設置環境などが悪く発電量が担保できない場合は、元が取れないケースが出てくるかもしれません。

蓄電池と併用した方が良い？

蓄電池を購入できる資金がある場合は、導入して太陽光発電と併用するのがおすすめです。太陽光発電と蓄電池を併用することで自家消費率を高められ、電気代の削減効果を大きくすることができます。

さらに、発電した電気をあらかじめ蓄電池に溜めておけば、停電時に電気を活用することも可能です。また、蓄電池と太陽光発電を同時に導入するとセット割が適用されることもあるため、初期費用もお得になりやすいと言えます。

太陽光発電と蓄電池の併用効果をより詳しく知りたい方は、下記の記事をぜひ参考にしてください。

まとめ

3kWの太陽光発電は初期費用が比較的安価でそれなりの経済効果を得られるため、メリットばかりだと言って良いでしょう。とはいえ、容量が小さく、発電量に限りがきやすいことも事実です。

3kWでは発電量が足りない場合やさらに大きな容量の方が発電効率が良い場合は、業者に相談して適切な容量を選んでみてください。また、太陽光発電の効果を最大化したい場合は、同時に蓄電池の導入も検討してみましょう。

この記事を参考に、ご自宅に導入する太陽光発電が3kWで最適なのか確認し、前向きに導入を検討してみてください。