蓄電池のみの設置は意味ない？メリット・デメリットや実際の体験談も紹介

「蓄電池のみを設置するとどのようなメリット・デメリットがあるの？」

「蓄電池のみの設置でも効果はあるの？」

蓄電池を導入したいと思っていても、単体で理想の効果を得られるのか、導入する意味があるのか不安な方も多いでしょう。結論、蓄電池のみを導入しても様々なメリットを得られますが、他の設備と併用するよりは効果が落ちてしまうことがあります。

「想定よりも効果が薄かった」と後悔しないためには、蓄電池のみを導入した場合のメリットなどを十分に理解することが重要です。

そこで本記事では、蓄電池のみを導入した場合のメリット・デメリットや、蓄電池のみを設置する際のポイントを紹介します。また、蓄電池のみを導入したほうが良いか、他の設備と併用すべきかについても解説するので、ぜひ参考にしてください。

蓄電池のみを設置するメリット3選

蓄電池のみを設置した場合、下記のようなメリットを得られます。

得られるメリットは、主に経済的なものや停電対策に関するものです。それでは、具体的にどのような状況でメリットを感じやすいのか見ていきましょう。

電気代を削減できる

蓄電池のみを設置するメリットの一つ目は、電気代を削減できることです。蓄電池を導入し、電気代が安い時間帯に電力会社から供給される電気を溜め、電気代が高い時間帯に使い回すと電気代を減らせます。

さらに、蓄電池の運転モードをうまく利用すれば、電気消費量のピーク時に放電して電気代の基本料金を抑えることも可能です。蓄電池のみでもうまく電気代を削減できる使い方をさらに詳しく知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

停電時でも電気を使える

停電時でも電気が使えるという点も、蓄電池のみを設置するメリットの一つです。蓄電池を導入し、あらかじめ電気を溜めておけば、災害などが発生して停電したときに一時的に電気を使えるようになります。

蓄電池には停電時に全部屋で電気を使える「全負荷型」と、特定の部屋の電気や家電のみ使える「特定負荷型」があります。どちらの型を選ぶかによって電気消費量及び電気を使える時間が変わるため、希望に近い方を選びましょう。

また、蓄電池を普段使いしつつ停電にも備えたいなら、電気残量が一定以下にならないようにする「残量設定」を行うのがおすすめです。停電時にしっかり電気を使いたい場合は、残量設定を多めに設定しておきましょう。

製品によって蓄電容量は異なるため、非常時のためにできるだけ多くの電気を溜めたい場合は大容量のものを選ぶことが賢明です。

オール電化の場合電気代削減効果を実感しやすい

オール電化住宅に蓄電池のみを設置する場合、電気代の削減効果を実感しやすいというメリットがあります。そもそもオール電化とは、自宅で使う熱源を電気で賄うシステムのことで、製品としては給湯機の「エコキュート」などがあります。

オール電化住宅は、ガス代を抑えられる一方で電気代が高くなりやすい特徴があります。そんなとき、蓄電池を導入して電気代が安い時間帯の電気を積極的に使い回せば、大きな経済効果を得ることが可能です。

蓄電池のみを設置するデメリット2選

蓄電池のみを設置すると、様々なメリットがある一方で、下記のようなデメリットも存在します。

最初に掛かるコストが心配な方や、ご自宅にあまりスペースがない方は、デメリットを感じやすいかもしれません。それぞれ具体的に見ていきましょう。

初期費用が高額

蓄電池のみを設置するデメリットの一つは、初期費用が高額なことです。蓄電池を導入する場合、下記の費用が掛かります。

これらを合わせた初期費用の相場は50〜200万円程度であり、蓄電池の容量や性能、メーカーによって価格が変動します。このように、蓄電池の初期費用は高額です。

ただし、導入すれば節約につながるため、その後の運用次第では初期費用を回収できます。長期的に考えたときにお得であれば問題ないという方は、前向きに導入を検討しても良いでしょう。

スペースを取る

スペースを取るのも、蓄電池のみを設置するデメリットの一つです。蓄電池を導入する場合、蓄電池本体を設置するスペースと蓄電池用のパワーコンディショナを設置するスペースが必要になります。

蓄電池本体の大きさは大体エアコンの室外機1〜2台分で、パワーコンディショナは32型テレビ程度の大きさです。また、一般的に屋内型より屋外型の方が大きいサイズになりやすいという特徴があります。

このように蓄電池はある程度大きなサイズ感になるため、設置するスペースがない方は導入を控えた方が良いでしょう。

蓄電池のみを設置する場合の費用相場

三菱総合研究所の発表によると、2023年度の家庭用蓄電池の費用相場は11.1万円/kWhが相場となります。一般的な家庭用の蓄電容量で算出すると、5kWhで55.5万円、8kWhで88.8万円です。

2022年度は11.7万円/kWhであり、蓄電池の導入価格は減少傾向にあるため、少しずつ購入しやすくなっています。ただし、メーカーや製品の性能によって価格が大きく変動する点には注意が必要です。

また、蓄電池を導入する際は、蓄電池用のパワーコンディショナが必要となります。この際にどのレベルの性能のものを選ぶかでも費用が上がるため、相場は参考程度に考えておくのが良いでしょう。

蓄電池のみの設置に対するみんなの意見を紹介

ここでは、蓄電池のみを設置することに対するみんなの意見を紹介します。想定する状況や蓄電池の性能によって意見が分かれるようです。

毎月２万をはるかにこえる電気代を払っているのなら、１万ぐらいは浮くかもしれないが、電気代がゼロになるわけではない。

あとは蓄電池の容量と金額でメリットがあるともいえるしないともいえる。

10㎾程度の蓄電池で、支払いが70マン以下ならメリットはあると言えるが、それ以上はメリットはない。（一部抜粋）

出典：Yahoo!JAPAN 知恵袋

蓄電池は元を取るために設置するのではなく、万が一の停電のバックアップと捉えた方が良いと思います。

また夜間の消費電力の軽減として。

結局は電気自動車と同じで、環境に良いと謳っていますが、製造から廃棄まで考えるとエコに貢献しているとはなりません。

それに何れまた取り替える時期が来れば、その費用負担もかかるため、長い目で見ると元を取るのは不可能です。

出典：Yahoo!JAPAN 知恵袋

経済的なことだけ考えるなら、蓄電池を設置するよりも太陽光発電を最大限設置する方がいいです😄

出典：X

上記のように、経済的な効果のみを目的として蓄電池の導入を検討している場合、やめた方が良いという意見が目立ちました。そのため、蓄電池のみを設置する場合は停電対策を主目的にするのが良いでしょう。

もし経済効果を期待したいなら、他の設備の導入も検討することが必要です。

蓄電池のみを設置する場合のポイント

蓄電池のみを設置する場合、下記のようなポイントを押さえることが重要です。

これらのポイントを押さえれば、導入後に後悔する可能性を減らすことが可能です。それでは、それぞれのポイントの押さえ方を解説していきます。

適切な容量の製品を選ぶ

蓄電池のみを設置する場合、適切な容量の製品を選びましょう。そもそも蓄電池は、製品によって蓄電できる容量が異なります。

そのため、どのような目的でどの程度電気を溜めたいかを明確にし、目的に合った容量の製品を購入することが重要です。なかには、適切な容量が分からず、念のため大きい容量の製品を購入しようと考える方もいるかもしれません。

確かに大きい容量を購入すれば安心ではあるものの、容量が大きいと本体代も高くなるため注意が必要です。適切な容量が分からないときは蓄電池業者に相談するなどし、解決してから製品を選ぶことが賢明です。

メーカーをよく比較する

メーカーをよく比較してから製品を選ぶのも、蓄電池のみを設置する場合に重要なポイントです。蓄電池はメーカーによって性能や価格、容量などが異なり、どのメーカーを選ぶかで得られる効果が変わります。

そのため、まずは得たい効果を明確にし、それに応じたスペックが最も備わっているメーカーを見付けましょう。もし希望のメーカーがなく、どのメーカーの製品を比較すれば分からない場合は、下記の記事を参考にしてください。

また、どの点なら妥協できるのかを把握しておくと、さらに製品選びがスムーズにいくためおすすめです。

信頼できる業者に依頼する

後悔なく蓄電池を導入したいなら、信頼できる業者に依頼しましょう。信頼できる業者に依頼しないと、法外な金額を請求されたり、施工不良が起きやすくなったりするリスクがあります。

信頼できる業者かどうかは、下記のようなポイントで見極めることが可能です。

提示された見積もりの内訳が不足している場合、後から追加費用として高額な請求を受ける可能性があります。そのため、これらの要素を複数社で比較し、一番納得のいく業者へ依頼すると良いでしょう。

また、蓄電池業者に詳しくない方や信頼できる業者選びに自信がない方は、下記の記事を参考にしてください。

費用を抑えたいなら補助金を活用する

費用を抑えて蓄電池のみを導入したい場合、補助金の活用がおすすめです。国や県、市区町村で実施されている補助金制度を使えば、蓄電池の導入費用の一部を浮かせることができます。

ただし、補助金制度はそれぞれ要件が異なるため、よく読んだ上でご自身が当てはまるかを必ず確認しておきましょう。もし要件に当てはまるか分からない場合や正しく申請できるか不安な場合は、代行業者へ依頼するのがおすすめです。

蓄電池業者によっては申請代行を受け付けていることがあるため、依頼を検討している業者がいれば相談してみてください。なお、確実に受給したい場合は、補助金成功率が高い業者へ依頼すると良いでしょう。

蓄電池の補助金一覧をご覧になりたい方は、次の記事を参考にしてください。

蓄電池のみの設置にするか迷った場合の対処法

蓄電池を検討している場合、蓄電池のみを導入するか、他の設備と一緒に導入するか迷う方もいるでしょう。そんなときは、下記のような対処法を取るのがおすすめです。

場合によって必要な設備が異なるため、ご自身の導入目的と照らし合わせて考えてみてください。

効果を上げたいなら太陽光発電と一緒に導入する

蓄電池の効果をできるだけ上げたい場合は、太陽光発電との同時導入がおすすめです。なぜなら、蓄電池は太陽光発電と併用すると経済効果が増し、よりお得に利用できるからです。

たとえば、電気代の節約を目的として蓄電池の導入を検討しているとしましょう。この場合、蓄電池のみの設置だと、電気代が安い時間帯の電気を使い回せるだけです。つまり、どうしても電気代はかかってしまいます。

しかし、太陽光発電と併設すれば太陽光パネルで発電した無料の電気を使い回すことができ、電気代をゼロにすることも可能です。さらに、太陽光発電と蓄電池を同時に導入する場合は、受給できる補助金額が大きく上がることがあるため導入費用もお得になります。

少しでも経済効果を上げたいなら、太陽光発電と同時に導入しましょう。

業者へ相談する

蓄電池のみを設置するか迷ったら、一度業者へ相談してみましょう。業者へ相談すれば、プロの目線から導入目的やご自宅の状況を加味した上で的確なアドバイスをもらえます。

ただし、一社のみに相談するとそのアドバイスが適切か判断がしづらいため、複数社に相談するのがおすすめです。そのなかで最も希望に合った提案をしてくれるところや、親身に相談に乗ってくれる業者の意見を参考にすると良いでしょう。

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まとめ

蓄電池のみを導入した場合、電気代を削減したり、停電時でも電気を使えたりするメリットがあります。しかし、初期費用が高額などのデメリットも存在するため、メリットとデメリットをよく比較した上で検討することが重要です。

また、蓄電池単体よりも太陽光発電と併用した方が経済効果が上がるため、他の設備の導入も同時に検証しましょう。この記事を参考に、目的に合った設備を把握して、後悔なく導入してください。