「太陽光発電が普及しないのはなぜ?」
「普及率が低いということは導入しない方が良いの?」
日本における太陽光発電の現在の普及率は、高いとは言えません。なかには、周囲に太陽光発電を設置している家庭が少なく、興味があっても導入に踏み切れないという方もいるでしょう。
しかし、普及率が低いからという理由で導入を諦めると、本来得られたはずの経済効果を手放すことになります。最近では補助金制度も充実しており、導入に対するハードルは一気に下がりつつあります。正しい知識を有したうえで自身に必要なのかを判断することが大切です。
そこで本記事では、太陽光発電の普及率の現状やその理由を紹介します。さらに、太陽光発電にまつわるよくある質問も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
なお、太陽光発電を導入すべきか悩んでいてメリット・デメリットを詳細に知りたい方は、下記の記事をご覧ください。

太陽光発電の普及率は?低いって本当?
日本の太陽光発電の普及率は、日本国内だけで見ると低く感じられることもあるでしょう。しかし、世界的に見ると普及率が最も高く、導入が進んでいる国と言えるのです。
下記にて日本の普及率について詳しく解説するので、世界と比較しながら実際の普及率を確認していきましょう。
日本国内の普及率
環境省によると、太陽光発電は令和4年度時点で全国で6.6%の普及率となっています。

普及率が高い地方は、上位から東海地方・中国地方・四国地方・九州地方・東北地方です。また、関東甲信の普及率は5.3%で、全国の中でほぼ真ん中の位置づけになります。
関東圏の普及率はそれほど高くないものの、東京都などでは一部住宅に対して太陽光発電の設置義務化を開始しています。そのため、今後関東圏の普及率は大きく伸びていくでしょう。
さらに、東京都以外でも太陽光発電の設置義務化は進んでいくと考えられており、日本全国での普及率アップが期待されています。
世界と比較した時の普及率
日本と世界の普及状況を比較すると、下記の通り日本は導入が進んでいることがわかります。

国土面積あたりの設備容量でも、平地面積あたりの設備容量でも主要国のなかで最大級です。つまり、世界の中で日本は太陽光発電の普及が進んでいる国だと言えます。
また、日本の他に普及率が高いのは、ドイツ・イギリス・中国です。なお、日経XTECH調べでは、太陽光発電は2024年にEU域内で最も成長率が高かったとされています。
このことから、世界的にも急速に普及していることが分かるでしょう。今後は、日本を含めて世界でさらに太陽光発電の導入が進んでいくはずです。
再エネの中での普及率
環境エネルギー政策研究所「isep」によると、2023年度の日本国内の電源構成の割合は下記の通りとなっています。

20%を占めるLNG、28.2%を占める石炭に続き、太陽光は11.3%で第3位です。なお、再エネに分類される風力や水力、地熱などの中で考えると太陽光が最も高い割合を占めています。
つまり、再エネの中では太陽光の普及率が最も高い状態だと言えるでしょう。とはいえ、LNGや石炭の割合と比較すると大きく離されているため、まだまだ普及の余地はあります。
太陽光の電源構成割合は下記の通り徐々に上がってきており、今後も緩やかに上昇し、普及率を伸ばしていくでしょう。
電源種別 | 2019年度 | 2020年度 | 2021年度 | 2022年度 | 2023年度 |
---|---|---|---|---|---|
太陽光 | 7.6% | 8.9% | 9.4% | 10.6% | 11.3% |
日本で太陽光発電が普及しない理由
日本で太陽光発電は普及しつつあるものの、まだ全国的に見た時や電源構成の割合として考えた時に低いのも事実です。そこで、今回は日本でまだ太陽光発電の普及率が低い主な理由を紹介していきます。
利用者が導入するハードルが高いから
太陽光発電が日本で普及していないのは、利用者にとって導入するハードルが高いからです。具体的には、下記のような理由によって導入ハードルが上がってしまっています。
- 初期費用が高い
- 天候や時間帯によって発電できないことがある
- 自然災害などによって設備が故障するリスクがある
- 太陽光パネルの火災が発生するリスクがある
- 売電価格が低下しており、売電収入が減っている
- 設備が故障したら撤去しなければならない
- 定期的にメンテナンスを実施するのが手間
他にも、立地や周辺環境が太陽光発電の設置に適しておらず、そもそも導入が難しいケースもあります。具体的には、屋根の近くに大きな木があり、太陽光パネルを設置しても影ができて発電効率が下がってしまう場合などです。
さらに詳細な課題や対処法については下記の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてください。

自然災害のリスクがあるから
日本は台風や地震などが起きやすい国ですが、その自然災害によって太陽光発電にも悪影響が出ることがあります。例えば、下記のような場合などです。
- 台風の飛来物で太陽光パネルや周辺機器が故障する
- 地震の発生で太陽光パネルが欠損する
- 大雨や洪水で周辺機器が水没し故障する
- 大雪の影響で太陽光パネルに雪が積もり、耐久性が足りず故障するなど
自然災害で設備の故障や欠損が起こると多額の修理費が必要となったり、最悪の場合は廃棄しなければならなくなったりします。その結果、初期費用を回収しきれないケースもあるのです。
とはいえ、今は自然災害にも対応できる耐久性が高い製品も多く販売されています。製品選びを慎重に行えば、自然災害による故障のリスクは減らせるでしょう。
周囲からの理解を得られないことがあるから
周囲からの理解を得られないことがあるのも、太陽光発電の普及率が上がりにくい理由の一つです。例えば、景観を重視している地域で太陽光パネルを設置すると景観が損なわれると捉えられ、周囲から反対されることがあります。
また、太陽光パネルは設置場所が悪いと反射光が近隣の住宅へ射し込んでしまい、トラブルになることもあります。これらの観点から、周囲の理解を得られずに導入を断念する人もいるのです。
利益が出るまでに時間がかかるから
太陽光発電の普及率が上がらないのは、利益が出るまで時間がかかりやすいことも関係しています。というのも、太陽光発電は初期費用が高額で、月々の電気代の削減額や売電収入でコツコツ回収していく必要があるためです。
さらに、売電価格は売電開始から10年後には半額程度に落ち込んでしまうことが多く、10年後の収益はかなり少ないと言えます。太陽光発電は仕組み上すぐにコストを回収するのが難しく、一般的に元を取るまで10~15年かかるのです。
そのため、すぐに高い経済効果を得たい人にとっては希望に沿わず、設備の導入を断念することもあります。ただし、状況によって最適な運用方法に変えることで、経済効果を維持することは可能です。
使い方を意識しながら運用すれば、それほど大きな問題にはならないでしょう。
法規制があるから
太陽光発電を導入するには、法律で定められた基準を満たさなければなりません。法規制には、例えば下記のようなものがあります。
- 建物の上に設備を導入する場合、建築基準法に記されている防火性や耐久性などを満たしている建物であること
- 10kW以上の設備を導入する場合、電気事業法で定められた使用前検査などを実施すること
上記のような法規制があることで検査や結果の届け出の手間が増え、それを面倒に感じて導入を諦める方もいます。ただし、基本的に検査や届け出は太陽光発電業者が行うため、設置者の負担はそれほどないと考えて問題ありません。
また、上記の法規制の条件を満たせず、太陽光発電を導入したくてもできない人もいるのです。
太陽光発電は普及率が低くても導入した方が良い?メリット3選
太陽光発電は現状普及途中だと言えますが、それでも導入するメリットはあります。大きく分けて下記の3つです。
これまで紹介した太陽光発電の課題やリスクと比較して、メリットの方が大きいと感じるなら導入した方が良いでしょう。
月々の固定費を減らせる
太陽光発電を導入すると、月々の固定費を減らすことができます。なぜなら、発電した電気は無料で活用でき、その分買電せずに済むためです。
電気代が高騰している今だからこそ、買電する電気量を減らせるのはかなり嬉しいポイントでしょう。買電する場合は「再エネ賦課金」という再エネのための費用を電気代に上乗せして支払うことになります。
この再エネ賦課金は使用した電気量に応じて追加されるため、買電量が少なくなることで再エネ賦課金も減らせるのです。なお、太陽光発電の導入でどの程度の電気代の削減を実現できるかについては、下記の記事を参考にしてみてください。

売電収入を得られる
売電収入を得られるのも、太陽光発電を導入するメリットの一つです。太陽光発電で発電した電気は、国が決めた固定価格で電気を買い取ってもらえる「FIT制度」を利用して売ることができます。
2025年初め〜9月までは10kW未満の設備の場合、1kWhあたり15円で買い取ってもらえることが可能です。つまり、月に300kWhの発電量が余り、売電した場合は4,500円程度の売電収入を得られます。
これを年間に換算すると、54,000円もの収益になるのです。この費用を初期費用の回収に充てることもできますし、住宅ローンの支払いに補填することもできます。
これほどの経済効果を得られるのは、かなり大きなメリットと言えるでしょう。
停電時に電気が使える
太陽光発電の余剰電力を日ごろから蓄電池に溜めておけば、必要なタイミングで電気を活用できるようになります。つまり、停電時でも電気が使えるようになるのです。
停電時に電気が使えるようになれば、安全性を確保できる上に安心感も得ることができます。災害時に安心感が欲しい人にとっては、魅力的なポイントでしょう。
また、蓄電池には全負荷型と特定負荷型があり、それぞれ停電時の機能が異なります。全負荷型は停電時でもすべての部屋で電気を使用でき、特定負荷型は特定の部屋や家具のみ使用可能です。
費用感も含め、ご希望に合うタイプを選びましょう。
太陽光発電の設置ならトベシンエナジーにおまかせ!

項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | FCR株式会社 |
屋号 | トベシンエナジー |
本社住所 | 〒145-0064 東京都大田区上池台5丁目38-1 |
対応エリア | 東京・千葉・埼玉・神奈川・茨城 |
提供サービス | 太陽光、蓄電池、リフォーム |
公式サイト | https://tobeshin-energy.com/ |
太陽光発電の導入なら、トベシンエナジーへおまかせください。トベシンエナジーは、関東に16店舗を展開し、太陽光や蓄電池の導入をサポートしています。
補助金採択率が94.2%と業界でも高い水準を誇っており、300万円超えの補助金実績もあります。また、保証期間も20年間と業界トップクラスの内容であり、アフターサービスも充実度が高いことが強みです。
Googleの口コミ評価は★4.7と高く、様々なお客様から厚い信頼を寄せていただいています。関東圏内で太陽光発電や蓄電池の設置をご検討中なら、ぜひトベシンエナジーにおまかせください。
トベシンエナジーの施工実績・口コミ
ここでは、トベシンエナジーで実際に太陽光発電・蓄電池を導入した方の施工事例・口コミをご紹介します。
町田市 K様邸



項目 | 詳細 |
---|---|
エリア | 東京都 |
築年数 | 10年 |
実際の導入費用 | 860,000円 |
補助金額 | 2,500,000円 |
実際に節約できた金額 | 11,010円 |
メーカー(太陽光) | 長州産業 |
メーカー(蓄電池) | 長州産業/SPVマルチ |

電気代がすごく高いのは数年前から感じてた。どうやって電気代を下げようか色々調べていると太陽光を設置すると東京都から補助金が降りることを知った。
そんなに出ないだろうと思ったら2/3くらいの補助金が降りることを知って取り付けたいと思った。現状取り付けてから電気代も下がってすごくありがたい。
40代 男性
足立区 O様邸






項目 | 詳細 |
---|---|
エリア | 東京都 |
築年数 | 5年 |
実際の導入費用 | 790,000円 |
補助金額 | 2,060,000円 |
実際に節約できた金額 | 5,550円 |
メーカー(太陽光) | カナディアンソーラー |
メーカー(蓄電池) | カナディアンソーラー |



太陽光蓄電池の補助金がかなり出ると聞き、見積もり取得。
合計金額に対し7割ほどの補助を受けられる事を知り、設置を決意。
今後電気代の高騰も懸念しているので、電気代削減にも期待をしています。
30代 男性
太陽光発電にまつわるよくある質問
ここからは、太陽光発電にまつわるよくある質問を3つ紹介します。
上記の質問に対する回答を確認した上で、今導入した方が良さそうか判断してみてください。
太陽光発電はもう時代遅れなの?
太陽光発電は時代遅れではなく、現在普及中の設備です。実際、日本や世界では太陽光発電の普及が進んでおり、今後も拡大していく見込みがあります。
太陽光発電には初期費用や売電価格の問題など、まだ様々な課題が残っていることもあり、導入を悩むこともあるでしょう。しかし、初期費用は以前より下降傾向にあり、売電価格の下落も完全自家消費に切り替えればそれほど大きな影響は受けません。
このように課題に対する解決策も徐々に増えているため、普及し始めている今こそ導入するのがおすすめなのです。
太陽光発電はやめといた方がいいと言われるのはなぜ?
「太陽光発電はやめといた方がいい」と言われるのには、下記のような理由があります。
- 初期費用が高額
- 売電価格が年々下がっている
- 卒FIT後の売電価格はFIT適用時に比べて半額程度になってしまう
- シミュレーションより実際の発電量が少ないことがある
- 災害などで設備の故障リスクがある
- 反射光で近隣トラブルが発生するなど
このように様々な理由があるものの、業者選びを慎重に行うなどの対策を打てば、防げるものも多くあります。また、同時に導入するメリットも多くあるため、上記の理由とメリットをよく比較した上で慎重に検討するのがおすすめです。
やらなきゃよかったと後悔する時はどんな時?
太陽光発電を導入して後悔するケースには、下記のようなものがあります。
- 初期費用などの導入費用が想定より高かった
- コストの回収に思ったより時間がかかった
- 想像より売電収入を得られなかった
- ローンを利用しなかった
- 補助金情報を調べずに購入してしまった
- 補助金の申請が通らなかった
- メンテナンス費用を想定していなかった
- シミュレーションほど発電できなかった
- 反射光などで近隣トラブルになった
- メーカーの比較を行わなかった
- 屋根の状態を考慮していなかった
- 蓄電池を設置していなかった
- 業者を比較しなかった
- 設置後に施工不良があった
経済的な問題から施工に関する問題まで様々ですが、導入後に後悔しないためのポイントを押さえて導入すれば回避可能です。例えば、施工業者をよく比較検討したり、自分に合った支払方法を取ったりする方法が考えられます。
他にも様々な対処法があるので、下記の記事を参考にしてみてください。


まとめ
本記事では、太陽光発電の普及率の現状やその理由を紹介しました。太陽光発電は費用の問題や災害リスクなど様々な課題があり、まだ普及途中だと言えます。
とはいえ、世界的に見ても普及率は伸びており、今後も上がっていくことが予想されます。太陽光発電を導入すると経済効果を得られるなどのメリットもあるため、現状の問題とメリットをよく比較してみましょう。
この記事を参考に、太陽光発電を今導入すべきか検討してみてください。